花粉症を食べて改善
花粉症対策は花粉が飛んでからでは遅すぎる、と先述しました。
肉体と精神のバランスをとり、充分な休息と運動、そしてストレスフリーが花粉症になりにくく悪化しにくい身体であるのとともに、摂取する食べものにおいても気を配る必要があります。
経口摂取するものが身体に影響を与えるのは当然のこと。嗜好品に関しても注意が必要です。
特に花粉が飛ぶ春先は頭部に血液がたまりやすく、鼻や目の粘膜が充血してしまいがちです。その充血を緩和どころが悪化させてしまうのが、辛い食べもの。唐辛子、和辛子、マスタード、わさびなどの刺激物は良くありません。
花粉症の症状が表れる時季とその前後は辛い食べものを避けましょう。四川料理、インド料理、韓国料理、タイ料理などは食べないように。
同様にやたら甘いものも良くありません。チョコレートや洋菓子類も症状を招きやすいのです。
甘いモノが欲しくなった時は、さつまいもやフルーツで補いましょう。
卵、牛乳、大豆、肉、魚卵などの高タンパク食品も過剰摂取は考えものです。
タンパク質は身体を作る重要な栄養素ですが、必要以上に摂取すると身体がタンパク質をアミノ酸化できる許容量を越えてしまい、アミノ酸分解されないまま血中に現れます。
するとそれを「異物」であると認識し、アレルギー反応を引き起こしてしまうのです。
要は肉ばかり卵ばかり食べるということをせず、栄養のバランスを考えて食事をするという非常に当たり前のことですが、意識して実行するようにしましょう。
健康関連のサイトを覗けば、たいていどこでもアルコールの害について述べられていますが、やはり花粉症においても同様です。
アルコールを摂取すると、血管が拡張されます。これが充血や鬱血を引き起こし、鼻詰まりや目の充血を招くのです。
また、アルコール摂取によって二日酔いの原因となるアセトアルデヒド(acetaldehyde)が生成されますが、これが厄介にも肥満細胞にヒスタミンを放出させます。
いくら酒を飲んでも顔色一つ変えないくらいの猛者ならともかく、適量で酔ってしまう普通の体質であるならば、アルコールは控えめにしておきましょう。
油脂は人間が生きていくために必須の成分ですが、これもまた摂り過ぎると良くありません。その理由は現状、市場に出回っている食用油のほとんどがリノール酸(linoleic acid)を多く含んでいるからです。
リノール酸は血中コレステロールを下げると言われ珍重されてきましたが、同時にプロスタグランジン(prostaglandin)という物質を作り出し、炎症、腫れ、痛みを招いてしまいます。
ではリノール酸を含まない食用油を使えば良い…となるわけですが、リノール酸は調合されたサラダ油だけでなく、コーン油、ベニバナ油、ヒマワリ油、ゴマ油、大豆油に多く含まれているのです。キャノーラ油だと少しはマシというレベルゆえ、市販の油でリノール酸が入っていない油は皆無です。
そんな中でも、リノール酸の割合が少ないのがオリーブ油。えごま油やフラックス油も良いですが、入手しやすさを考えるとオリーブ油が最適かもしれません。家庭ではオリーブ油をメインに使用して調理しましょう。
外食ではイタリアンならオリーブ油を使用しているでしょうが、和食・洋食・中華どのジャンルでもリノール酸の多い油を使用しているおそれが高いため、揚げものや炒めものなどはできれば避けるようにします。