対策1:花粉の種類と時季を把握する

花粉といっても、さまざまな種類の植物の花粉があります。花粉症を引き起こす種類の花粉も全てが同じ時期に飛散するわけではなく、種類によって飛散時期が大きく異なります。

花粉
▲花粉の飛散がはじまる…

ご自身の花粉症の症状が、一年を通じて何月から何月まで発症するかをまず思い出してみてください。
その上でその時季に多く飛散している種類の花粉を判別し、その種類の花粉が飛び始める前に対策を講じることが、花粉症対策の基本となります。

日本列島は南北に長いため、地域によって花粉の飛散時期にバラツキがありますので、ご自身の住む地域での花粉の飛散時期を後述の項目で把握しておきましょう。


対策2:花粉の種類を知ろう

花粉症を引き起こす花粉を有する植物の代表格は8つあります。誰もが知っているスギやヒノキのほかにも、意外と身近なところに厄介のタネが転がっているものです。


ハンノキ

ハンノキ  Alder

ハンノキ属の落葉高木で、低地の湿地や水田まわりでよく見かけます。北海道や北陸地方に多く、本州でのスギ花粉の飛散と同時期に飛散するため、北海道ではスギ花粉症と混同されがち。



スギ

スギ  Japanese cedar

日本固有種のスギ属の常緑針葉樹。花粉症を起こす花粉の代表であり、日本人の花粉症の原因の大半をこれが占めています。
花粉の重さが軽いため、風に乗って200km以上飛散します。



ヒノキ

ヒノキ  Japanese cypress

ヒノキ属の針葉樹。東北地方から鹿児島県あたりまで広く分布し、スギ花粉が終わりはじめる時季から飛散が始まります。スギ花粉に反応する人の7割近くがヒノキ花粉にも反応します。



シラカンバ

シラカンバ  White Birch

カバノキ属の落葉樹で特に北海道に多く分布しています。
カバノキ科の花粉症患者が果物を食べると、口の中がかゆくなったり腫れたりする口腔アレルギー症候群を起こすこともあります。



イネ

イネ  Rice

ご存じ、田んぼの稲。イネのほかにもイネ科のオオアワガエリカモガヤなどもイネ同様の花粉症を引き起こします。春から秋にかけての長期間飛散し、目や鼻だけでなく、皮膚のかゆみも発症します。



ブタクサ

ブタクサ  Ragweed

キク科ブタクサ属の一年草で、海外から渡来した帰化植物。スギとヒノキに次ぐ患者数が存在する、秋を代表する花粉です。北海道を除く全国の道端、畑、河川敷などに繁茂しています。



ヨモギ

ヨモギ  Mugwort

キク科ヨモギ属の多年草で、春先の新芽を草餅やおひたし、雑炊の具に用いますが、秋には花粉を撒き散らす厄介な存在に。繁殖力が強いため、全国どこでも見られます。



カナムグラ

カナムグラ  Ragweed

アサ科カラハナソウ属の一年草で、強靭な蔓を持ちトゲまであるという「鉄葎」の名のとおりの草。道端や荒れ地、河川敷に多く繁茂し、やはり秋には花粉を飛散させます。



この主な8つの花粉のほか、カバノキ科のオオバヤシャブシ、ブナ科のコナラ、クリ、モクセイ科のオリーブ、ニレ科のケヤキ、イチョウ科のイチョウ、マツ科のアカマツ、ヒノキ科のネズなども花粉症を引き起こします。


画像引用:wikipedia/Σ64様、wikipedia/Thierry Caro様、wikipedia/Akiyoshi's Room様、wikipedia/ 663highland様、wikipedia/Katorisi様、wikipedia/Qwert1234様、wikipedia/Bianor0930様

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