花粉を撃退する生活の知恵
花粉と接触しないために換気に工夫を凝らしても、それでも一定量の花粉は家の中に入って来ます。
では、一旦入りこんでしまった厄介な花粉をどうすれば除去できるのか、花粉撃退の掃除法を考えて行きましょう。 早速今日から実践を!
前頁で、飛散した花粉は夜露に触れて地面に落下すると述べました。しかし、家の中には夜露なんてありませんので、屋内に侵入した花粉は長時間ふわふわと空中を浮遊してしまいます。
ならば、室内に夜露を人工的に発生させれば、花粉を床に落下させることができるということに。
その方法は加湿器を用いる、ただそれだけです。蒸気の水分が花粉に吸着して相乗で重みが増え、床に落下します。
空中にふわふわ浮遊する花粉がいくら軽いと言っても、重みはありますので、いつかは重力で床に落ちてきます。
そしてその床を人が歩けば、空気に流れが起きて再度花粉が床から舞い上がってしまいます。
ならば花粉が着床して再度舞いあがる前、つまり朝起きてすぐに床を掃除してしまえばいいわけです。
床がカーペットの場合は掃除機を使用するしかありませんが、掃除機は排気で花粉を舞い上げてしまうのでオススメできません。できれば花粉飛散シーズン中はカーペットやラグは撤去してフローリングで過ごしましょう。
フローリングならば掃除機を使わずに拭き掃除をすることができます。といっても雑巾がけは大変ですので、フロアワイパーを利用しましょう。ウェットタイプの使い捨てシートを使えばシートが濡れているので花粉を吸着しやすくなります。
カーペットを剥ぐことをできない場合は、掃除機を利用する際に空気清浄機をハイパワーで稼働させて併用します。
朝は忙しくてそんな暇はない!人の場合、前項で登場した「加湿器」を数時間稼働させて、室内の花粉を床に落とした状態でフロアワイパーでサッと拭くのもアリ。
たとえ床に積もった花粉を吹き掃除で除去しても、室内全ての花粉を除去したことにはなりません。
まだ空中に浮遊する花粉が残っているからです。
そこで活用したいのが空気清浄機。
最近では花粉を集塵するだけではなく分解して無力化する機能のものもあり、各社さまざまな商品が出ています。花粉だけでなくハウスダストやPM2.5に対しての効果、加湿機能付きなどいろいろありますので、性能を吟味して購入しましょう。
ただし、空気清浄機は買えばそれで終わりではありません。集塵フィルターの定期的な清掃や交換は必須です。汚れたフィルターではいくらハイパワーで集塵しても、花粉の除去は難しくなります。
もう一点注意しておきたいのが、イオンという文字に惑わされないことです。
浮遊する粒子を静電気の力で捕集板に集塵するイオン式空気清浄機は、ファンがないために作動音が静か。従来のフィルター集塵式では定期的なフィルター交換が必須ですが、コレも必要ないためズボラさんにはうってつけなのです。
…が、イオン式空気清浄機はファンがないことから空気を吸引する力は弱め。そのため集塵性能や脱臭性能はフィルター式空気清浄機のなんと1/4以下しかない商品が多いのです。
なおかつオゾン発生を謳う商品も、オゾンの過剰発生による喉などの粘膜刺激を訴える声もあり、特に乳幼児のいる家庭では注意が必要です。